看護師といえばやりがいのある仕事にもランクインする職業です。
お仕事にやりがいを求めるという方も多いと思います。
そんな看護師さんの離職率が11パーセントあります。
いったいその理由はなんなのでしょうか?
深刻な看護師不足の原因(理由)は?
厚生労働省によると、2011年から2015年にかけて、最大で約5万6000人の看護師が不足するといわれています。
現在働いている看護師は約140万人いますが、資格を持ちながら働いていない看護師が約60万人いると予想されています。
なぜこんなにも看護師が不足してしまうのでしょうか?
大きな原因の1つとしてあげられるのが看護師の高い離職率です。
日本看護協会の「病院の看護職員受給状況調査」によると
2010年 全国の病院で常勤看護師の離職率は11.2% 新卒看護師の離職率は8.6%でした。
看護師は女性の多い職場なので、結婚・出産・子育てなどによる離職率が高い傾向にあります。
そのため、育児や家事と両立しながらの勤務が難しかったり、育児休暇後に復帰を考えても技術の早い医療現場ではたった数年離れていても追いつかない傾向にあるので、そのまま離職してしまうケースも多いのです。
そして、看護師は他の職種と違い入院設備のある病院では夜勤が必要になります。
(看護師の平均夜勤回数は三勤交代制で7.8回。二交代制で4.6回。)
夜勤による不規則な生活、看護師不足による激務、その上さらなる長時間労働・・・
その結果、看護師が疲れ切って辞めていく、こんな悪循環が高い離職率を生み出しているのです。
看護師不足(予想)
必要な看護師の数
(予測)実際の看護師の数
(予測)看護師不足
(予測)平成23年 140万4,300人 1,34万8,300人 5万6,000人 平成24年 1,43万900人 1,37万9,400人 5万1,500人 平成25年 1,45万4,800人 1,41万2,400人 4万2,400人 平成26年 1,47万7,700人 1,44万8,300人 2万9,500人 平成27年 1,50万900人 1,48万6,000人 1万4,900人 ※(2010年厚生労働省 調査)
今後の課題
全国で看護師不足を見ても、特に「政令指定都市・東京23区」「私立学校法人立」「医療法人立」「小規模」病院での離職率が高い傾向にあります。
その反面、「短時間雇用制度」・「新卒看護師の教育制度」が整う病院では離職率が少ないことから、2010年の「看護職員臨床研修制度」など、国も様々な支援事業に乗り出してきました。
ですが、看護師の離職率はまだまだ高い傾向にあり、看護師不足も深刻な問題です。
看護師の離職を防ぐには、看護師が結婚・出産後も働ける職場環境作り、夜勤・長時間労働の見直し・看護師の待遇・改善が今後の看護師不足を解消する大きな課題となっているのです。
全国の人口10万人に対しての看護師の数
・北海道・・・849.1人・青森・・・876.8人
・岩手・・・853.6人
・宮城・・・624.6人
・秋田・・・813.7人
・山形・・・787.1人
・福島・・・657.1人
・茨城・・・525.0人
・栃木・・・600.4人
・群馬・・・665.1人
・埼玉・・・445.0人
・千葉・・・479.8人
・東京・・・606.8人
・神奈川・・・515.8人
・新潟・・・708.4人
・富山・・・853.8人
・石川・・・927.1人・福井・・・806.0人
・山梨・・・687.3人
・長野・・・785.2人
・岐阜・・・588.7人
・静岡・・・619.7人
・愛知・・・576.8人
・三重・・・636.0人・滋賀・・・748.5人
・京都・・・787.9人
・大阪・・・661.9人
・兵庫・・・680.7人
・奈良・・・646.0人
・和歌山・・・745.5人
・鳥取・・・892.9人
・島根・・・918.2人
・岡山・・・912.2人
・広島・・・779.6人
・山口・・・891.2人
・徳島・・・899.2人
・香川・・・872.3人
・愛媛・・・902.6人
・高知・・・1031.8人
・福岡・・・880.7人・佐賀・・・931.7人
・長崎・・・961.5人
・熊本・・・962.0人
・大分・・・888.8人
・宮崎・・・938.9人
・鹿児島・・・959.6人
・沖縄・・758.6人※厚生労働省 保健・衛星行政業務報告 参考
上記は全国の人口10万人に対しての看護師の数です。人口に対して看護師の人数が一番多いのが高知県の1031.8人。一番看護師の人数が少ないのが埼玉県の445.0人。
出典http://www.kangokyu.com/nurse_riyuu.html
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